NEWSED
理念に沿って未来を考えるリブランディング
【経営課題】
NEWSEDは、アップサイクルをテーマに、企業から出る廃材を素材としたオリジナルプロダクトのブランドとして10年間継続してきた。ここ数年間は新規プロダクト開発や展示会への出展、新規の顧客開拓などの活動を休止していた。一方で、市場環境が変化し続けており、今のライフスタイルやニーズに合っているかを再検討する時期が訪れていた。ブランドとして持続していくためには、どのような価値を提供し、どのように変化していくのかも事業の課題である。運営母体である株式会社ケンエレファントの経営理念「世界をおもしろくしていく」というミッションとリンクしながら、NEWSEDとして発信するアップサイクルを考え、新たなビジョンを持って、事業を次のステージへ進めることを課題としている。
【計画・目標】
アップサイクルデザインの先駆けとなったブランドとして、今後はオリジナルプロダクトの拡大だけでなく、他ブランドとのコラボレーションやアップサイクルに関連する企画・相談などにも事業の幅を広げる。また、NEWSEDが主体となる展示会の計画・開催を目指している。様々なアップサイクルの考え方を尊重することで、newsedが多様で多くの活動を生み出すプラットフォームになることを目指している。
【成果】
ブランドの活動を、①オリジナル商品の開発、②新しいアップサイクルの考え方の発見と発信、③素材とクリエイターをつなぐプラットフォーム作りの、3つのファクターに分けコンセプトの強化を行った。リニューアルでは、「すぐとなりにあるアップサイクルスタンダード」を掲げた。周辺にある気遣いや工夫にも目を向け、まだ発見されていないアップサイクルの面白さを市場と共有することをパーパスとした。新しいホームページのアートディレクションとデザイン、展示会のブース、コラボレーションの企画立案など、幅広く携わっている。
メインビジュアルを、イラストレーターのオザキエミ氏にアートワーク依頼。POPで時代性を反映したアートワークは、消費やロスといった社会課題も押し付けることなく、身近な課題として伝えられる表現になった。
商品開発では、様々な企業との取り組みをはじめ、素材の価値を高めるというアイデンティティーを守りながら柔軟にコラボレーションを行った。アクリルと木材の組み合わせによるアクセサリーブランドPlyingとのコラボレーション商品を開発。また、建築現場の廃材を用いたジュエリーで都市の課題を伝えているブランドKiNaKoとのオリジナル商品の取り組みなどを始めている。
企業への商品開発協力や商品展開の拡張、経営リスクの軽減に努めながら、売上を伸ばすことができた。