京都職人工房ゼミ
京都職人工房(セメントプロデュースデザイン)
ファン獲得のための商品開発やブランド構築の支援
【経営課題】
京都職人工房 は、京都府によって2011年に設立。伝統技術を次世代に継承することを目的とし、2021年まで10年にわたって、伝統産業に関わる企業や職人の自立支援を行っていた。
伝統工芸の世界は、素材から販売まで確立された商慣習によって、品質と品格が守られてきたという側面を持っている。しかし、多様な価値観が混在する現在では、産地の売り手もまた厳しい市場環境で、作り手も既存の商流に頼らず営業を意識することが技術を継承する上で必要となってきた。それぞれが独自の販売ルートを開拓し、いかに事業を持続するかが、職人共通の課題となっている。
【計画・目標】
2018年〜2020年まで、ブランディング講座の講師を担当。3年間で延べ30社30名を対象に、新規顧客獲得のための商品開発やブランド構築の支援を行った。ブランディングを「見つけられる、続けられる」新規事業と定義し、各社のスタイルに合った顧客の獲得を目標とした。
【成果】
参加者がもつ課題はそれぞれに違うため、各社それぞれが独自の課題を見つけられるように進めた。
自社と市場のリサーチから、市場の想定、開発の計画と販売のタイミングの確認、アイデアから試作、プロモーションの検討までを1年(全8回)にわたって行った。参加者の多くは、卸業・小売店を対象とした展示商談会に出展するなど、既存の業界以外でも活動の場を広げ、新規顧客開拓の足がかりとなった。